カスタマージャーニーとは?目的や意味、マップの作り方を紹介!

カスタマージャーニーとは?目的や意味、マップの作り方を紹介!

「顧客目線でのマーケティング」を目指す企業は多くとも、実践するのは簡単ではありません。
そんな時に使われるのがカスタマージャーニー。
この記事では、カスタマージャーニーの目的や意味、カスタマージャーニーマップの作り方まで解説していきます。

カスタマージャーニーとは?

カスタマージャーニーとは、顧客が辿る一連の体験(購買行動)を旅に例えたもの。
一連の体験とは、顧客が商品やサービスを知り、検討、購入、利用、そして破棄するまでのすべてを指します。
また、カスタマージャーニーを時系列的に見える化したものを「カスタマージャーニーマップ」と呼びます。

カスタマージャーニーの目的は?使う意味は?

カスタマージャーニーは顧客の行動や心理を理解、分析するために使われます。
近年、顧客の購買行動やチャネルはますます複雑化しています。
テレビ、新聞、雑誌、ラジオ、店舗、WEBサイト、動画サイトなど、接点を挙げるだけでもキリがないほど。
しかしその一方、顧客に関する情報は入手しやすくなってきています。
的確に情報を整理分析すれば、顧客の購買行動を正確に把握することが可能です。
そのため、カスタマージャーニーの分析を行えば、適切なマーケティング戦略を打つことができるようになるでしょう。

カスタマージャーニーマップの事例

では早速、実際のカスタマージャーニーマップの事例を見てみましょう。
「海外旅行を計画している友人同士の日本人2人」のケースです。

※出典:カスタマージャーニーマップを正しく活用するには「おもてなし」と「カスタマーエクスペリエンス」の理解から

「宿泊候補を探す」「宿泊先を決める」「宿泊地に行く」「宿泊地を評価」の4つのフェーズに分類。
各フェーズごとに「行動」「思考」「感情の動き」そして「インサイト(課題)」を見える化しています。

カスタマージャーニーのメリット~顧客目線~

カスタマージャーニー最大のメリットは、顧客目線でものを考えやすくなる点です。
一般的にマーケティング戦略を練る場合、店舗担当、WEB担当といったように、自身の担当領域を軸に考えてしまいがち。
これでは適切なマーケティング戦略を立てることは難しいでしょう。

しかし、カスタマージャーニーでは、顧客の行動や接点を洗い出し、各場面における思考や感情を整理します。
その結果、自然と顧客への理解が深まり、顧客目線でものを考えやすくなるのです。
顧客に寄り添ったマーケティング戦略を立案できるでしょう。

また、関係者間の認識を統一することができる点もメリットとなります。
カスタマージャーニー作成時には、「顧客のニーズ」「自社の立ち位置」「競合」などを共有することになるため、それぞれの認識を統一させやすいのです。

カスタマージャーニーマップの作り方

➀ペルソナを設定する

カスタマージャーニーマップを作成する際は、まずペルソナから設定していきましょう。
注意点としては、出来る限り詳しく、そして明確に設定すること。
性別や年齢にとどまらず、ライフスタイルなども含めましょう。
ただし、あまりに作り込みすぎるとかえって実際の顧客とかけ離れてしまう恐れがあるので、こだわりすぎには注意して下さい。

②フレームを決めていく

ペルソナ設定が完了したら、情報を落とし込んでいくフレームを決めていきましょう。
まず、横軸には顧客の購買プロセスを設定します。
「認知、初期接点」「関心、興味、情報収集」「検討」「購入」「利用後」など。
先ほど紹介した海外旅行の事例では、「宿泊候補を探す」「宿泊先を決める」「宿泊地に行く」「宿泊地を評価」の4つとなっています。

縦軸には顧客の「タッチポイント(接点)」「行動」「思考」「感情」「課題」「施策」などを設定。
同じく先ほどの海外旅行の事例では、「行動」「思考」「感情の動き」「インサイト(課題)」の4つとなっています。

③情報収集を行う

フレームが固まったら、続いては情報収集。
顧客に対し、インタビューをはじめとしたリサーチを行います。
コスト等の面からリサーチが難しい場合は、友人へヒヤリングするなど、顧客の行動や思考を出来るだけ詳しく集めましょう。

また、情報収集は一度行えばそれで終わりではありません。
時と共に顧客の購買行動も変化しますので、定期的なアップデートができれば理想的です。

④マッピングと課題の抽出

最後に、集めた情報をマッピングし(マップに落とし込んでいく)、課題を抽出していきます。
マッピングが完成すれば、自然と顧客目線での課題が見えてくるはずです。
さまざまな部署や役職のメンバーを集め、全員が納得できるように議論を尽くし、課題や解決策を詰めていきましょう。

この際、願望を反映させてしまわないように注意が必要です。
半ば無意識に「きっとこういうことだから、うちの会社のココをアピールすれば顧客に響くはずだ」と、自社に都合の良いように情報を解釈してしまうことがあります。
これではせっかく作成したカスタマージャーニーマップが意味を成しません。
情報は客観的にマッピングしていくことを心がけて下さい。

カスタマージャーニーで顧客視点のマーケティング戦略を立てよう

カスタマージャーニーは、顧客が辿る一連の購買行動を見える化することが出来ます。
得られた分析結果は、顧客視点でのマーケティング戦略の立案に極めて有効です。
今回紹介した事例や手法を基に、是非とも取り入れてみてはいかがでしょうか。

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