PEST分析とは?目的や注意点、コツなどをわかりやすく解説!

PEST分析とは?目的や注意点、コツなどをわかりやすく解説!

刻々と変化する外部環境に対応していくのは簡単ではありません。
しかし、事前にしっかりとした分析を行えば、外部環境によるデメリットを回避し、変化をチャンスにすることが出来るでしょう。
このような外部環境の分析に用いられるのがPEST分析です。
PSET分析について、目的や注意点、分析のコツなどを解説していきます。

PEST分析とは?目的は?

PEST分析とは

PEST分析とは、マクロ環境を分析するためのマーケティングフレームワークです。
アメリカの経済学者フィリップ・コトラーが、マクロ環境(自社を取り巻く外部要因)を調査する手法として提唱しました。
Politics(政治)
Economy(経済)
Society(社会)
Technology(技術)
の4つの頭文字をとってPEST分析と呼ばれます。
※読み方はペスト分析です。

ビジネスでは、政治、経済、社会、技術などのマクロ環境に影響を受けます。
自社のマーケティング戦略を決めるためには、中長期的なマクロ環境を把握し、自社に与える影響を分析しなければなりません。
PEST分析はマクロ環境の分析に最適なフレームワークです。

ただし、PEST分析では、ミクロ環境(自社業界の市場動向や競合の動きなど)の分析は行えません。
ミクロ環境の分析には、ファイブフォース分析がよく活用されます。
※ファイブフォース分析とは、「業界内の競合」「新規参入の脅威」「代替品の脅威」「売り手の交渉力」「買い手の交渉力」の5つの力(force)から業界を分析する手法

PEST分析のやり方

Politics(政治)の分析

政策、法律、規制、条例、税制などの政治面から市場環境を分析します。
「消費税の増税によって駆け込み需要が発生する」
「住宅ローン減税の延長によって持ち家ニーズが顕在化する」
など、政治の動きは市場に大きな影響を及ぼします。

Economy(経済)の分析

景気や金融政策などによる、経済面からの市場への影響を分析します。
「日銀の金融緩和によって資金調達が容易になる」
「円高によって輸入コストが低下する」
などが挙げられます。

Society(社会)の分析

口やライフスタイル、流行などの面から市場環境を分析します。
「メイン商圏の人口は減少傾向にあるため、何も手を打たなければ売り上げも減少する」
「タピオカブームは収まりつつあり、以後はタピオカ店の減少が見込まれる」
など、あまり大きく変動する項目ではありませんが、怠らずに分析することでターゲット設定などを行いやすくなるでしょう。

Technology(技術)の分析

技術の発展や新しい手法の確立など、技術面から市場環境を分析します。
IT技術をはじめとして、技術革新やイノベーションの話題には事欠きません。
ただし、その技術を実際に自社業界で活用できるのか、しっかりと見極める必要があります。

PEST分析を行う際のコツと注意点

PEST分析を行うコツは、「中長期的なマクロトレンドについて仮説を立てる」ように心がけること。
将来の確実な予測は誰にもできません。
しかし、現在の状況把握だけに終始してしまっては、マーケティング戦略を立てることは出来ません。
現状を踏まえ、積極的に仮説を立ててシミュレーションを行いましょう。
中長期的なマクロ環境トレンドを先取りできれば、他社より優位にマーケティング戦略を立てることができます。

他のフレームワークに落とし込もう

PEST分析をより活用するには、関連する他のフレームワークに落とし込んでいく必要があります。
予測が外れることはありますし、内部環境による制約から思うような戦略を取れないこともあります。
具体的なマーケティング戦略を立てるには、「SWOT分析」などのフレームワークを併用すると良いでしょう。
SWOT分析は、自社を「Strength(強み)」「Weakness(弱み)」「Opportunity(機会)」「Threat(脅威)」という4つの要素から分析する手法。
特に、「機会」と「脅威」はマクロ環境に大きく左右されるため、PEST分析で得た内容を落とし込んでいくと、より確度の高い分析を行えるでしょう。

まとめ

Politics(政治)、Economy(経済)、Society(社会)、Technology(技術)の4つから、マクロ環境を分析していくPSET分析。
現在のマクロ環境を把握し、中長期的なトレンドを予測することで、マーケティング戦略に役立つことでしょう。
また、他のフレームワークとも併用することで、より具体的な事業戦略へと発展させていくことが可能です。
是非活用してみて下さい。

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