WEBサイトの分析はどのようにすればいいの?初心者にもわかる、WEBサイトの分析手法の基本
「WEB解析をするといっても、どのように解析をしていいのかわからない。」
特にまだ駆け出しのWEB担当者の方からそのようなことを多く聞かれます。そこで今回は、そんな駆け出しのWEB担当者の方に向けて、WEB解析の手法について基礎から解説していきます。
この記事を最後まで読めば、WEB解析の基本的な考え方から、具体的な手法についてまで知ることができますので、是非ご覧ください。
WEBサイト分析の基本的な考え方
初めに、WEBサイトを分析するにあたっての基本的な考え方を解説していきます。どんなに優れた手法を取り入れようと、この基本的な考え方が身についていないと分析の質は格段に落ちてしまうので、しっかりと身につけましょう。
「定量」と「定性」の両面から分析する
サイト分析には量的なアプローチ(定量分析)と質的なアプローチ(定性分析)の両面からのアプローチが必要となってきます。
「定量分析」とは、量で測れる部分の分析のことを指し、数字で調査や分析を行うことを意味します。一方「定性分析」とは、数字で表せない概念、つまり感情などの観点から分析を行うことです。
定量分析でサイトへのアクセス数やコンバージョン数等を把握して分析するとともに、定性分析で数字では測れないユーザーのニーズをつかみ、より良いサイトになるよう改善していきます。
大きな視点から小さな視点という順番でデータを見る
WEB分析の基本的な考え方としては、データを「大きな視点」から「小さな視点」の順番で見ていくことです。
いきなり細かい詳細なデータを見たところで、全体像を把握できず、改善に向けての仮説を立てることはできません。具体的な手法に入る前に、まずはこの基本的な考え方をしっかりと身につけるといいでしょう。
過去のデータと比較して分析する
ある期間のデータを見て分析する際、同じスパンの過去データと比較する視点があります。現在と去年、施策の実施前後などの比較が挙げられます。過去の同じ期間のデータと比較することで、課題や仮説が見えてきます。
例えば、とあるWEBサイトの記事の訪問者が10,000人/月だった場合、そのデータのみだといいのか悪いのかわかりません。しかし、昨年同時期の訪問者数が5,000人/月だったとわかれば、昨年よりよくなっていることがわかり、そこから要因を分析して、他の記事にも転用するなどといった施策を打つことが出来ます。
データは点でなく線でとらえる
こちらは先程の過去のデータとの比較と被りますが、データは点でなく線でとらえて分析しましょう。
仮にとある日のサイトへの訪問者数が1,000人だった場合、そのデータだけではいいのか悪いのかわかりません。昨日が何人、昨年同時期が何人というデータをつなげて線とすることによって、現状を把握でき、そこからあらゆる施策を打つことができるのです。
WEBサイトの分析で用いるおすすめ手法
それでは、実際にWEBサイトの分析手法についてどのようなものがあるのかをお伝えしていきます。ここでは、「定量分析」の手法と「定性分析」の手法といった観点からみていきます。
定量分析のおすすめの手法
定量分析の手法としては、主にアクセス解析とヒートマップ分析があります。
それぞれについて詳しく解説していきます。
ユーザーの情報を数値で把握するアクセス解析
アクセス解析とは一言でいえば、Webサイトにアクセスしたユーザーの行動傾向や利用状況、特性を可視化し分析することです。純粋なサイトへの訪問数から、離脱率、コンバージョン数など、あらゆる要素を把握することができます。
アクセス解析を行うには、専用のツールをWEBサイトに導入する必要があります。以下に、おすすめのツールを記載します。
●Googleアナリティクス
こちらは一番代表的な自社サイトのアクセス解析のツールです。無料で使え、高性能かつ多機能な解析ツールで、シェアが高いためWeb上にたくさんの情報が存在します。企業のWeb担当者なら、最初に導入すべきツールとしてオススメします。
●Similar Web
競合サイトを解析するための代表的なツールです。このツールは自分のサイトだけでなく、競合サイトの解析や競合が運用している広告・SEOまで分析できます。自社サイトはもちろん、競合サイトの状況を把握することで、自社サイトの状況を客観的に把握でき、より効果的な施策を打ちだせます。
ユーザーの行動を視覚的に把握するヒートマップ分析
ヒートマップ分析とは、Webサイトの各ページでユーザーがどのような行動をするのかを、わかりやすく色で表現する手法です。主に可視化できるものとして、WEBサイト内でのマウスの動き、ページ内でクリックされている箇所、どこまでスクロールされたか、どこで離脱したかなどです。
アクセス解析では把握できないユーザーの細かい動きを知ることで、新たな施策を打ち出すことに役立てることができます。ヒートマップ分析を行うのにも、アクセス解析同様専用のツールが必要となります。以下に、おすすめのツールを紹介します。
●ミエルカヒートマップ
1万PVまで無料で使えるヒートマップ分析のツールです。シンプルで使いやすく、無料プランでもサポートを受けられるため、初めての方にもおすすめのツールとなっております。
●Mouseflow
このツールの一番の特徴は、ユーザーの行動を録画できる「セッションリプレイ機能」を搭載している点です。CVに至ったユーザーと至らなかったユーザーに分けての比較も可能なため、CVに至ったユーザーを「セッションリプレイ機能」で分析することで、何がユーザーにとって魅力的だったのかを検証することができます。
定性分析のおすすめ手法
定性分析は、数値などでは測れないユーザーの心理などのデータを測る手法です。質的データは客観的な数字には表れないので、それを用いる定性分析では評価基準があいまいになり主観的な判断になる可能性がありますが、
その分大局的で自由な判断ができる分析手法であるといえます。
以下に、定性分析の手法の例を挙げます。
インタビュー・アンケート
実際にユーザーに話を聞き、調査したい内容の直接的な評価を聴取する手法です。定性分析と比べて主観的な情報が多く、分析が難しい部分もありますが、数値だけではわからない新たな意見を知ることを期待できます。
ソーシャルリスニング
SNSを利用して、ユーザーの声を収集する方法です。SNSでの発信が活発となっている現代において、SNSでのユーザーの声は、非常に重要なものとなっています。
まとめ
最後に、今回の記事の内容をまとめます。
- WEBサイトの分析は、基本的な考え方を抑えたうえで行うと効果的である。
- WEBサイトの分析手法は、定量的手法や定性的手法などによりそれぞれ異なる手法がある。
WEBサイトの分析を行いたいけど何から手を付けていいかわからないという方は、まずはこちらの記事の内容をしっかりと理解し、無料のツールを導入することから始めてみてはいかがでしょうか?
WEBサイト, 分析手法